影の重要性なんて、普段は気にも留めていません。
でも、
絵を描くようになって、
影の重要性に気づきました。
でも、それは、テクニックだけの話じゃありません。
光と影はセット
当たり前ですが、光のないところに影はできません。
影は光とセットなのです。
つまり、影があるってことは、
どこかに光も存在する・・・ということ。
たとえば、私が描いたアナログ画は、
描いた当初、
どこにも光なんてない!
そう思っていました。
でも、描いた絵=影だと考えれば、
確かに光はある!
そんな気分になれます。
※私が描いたアナログ画については、こちらをご覧ください。
光と影のことわざ
そもそも、私たちは日常生活において、影なんて見ようともしません。
だって、影を見たからって、何がわかるっちゅうの?
そう思い込んでいるから。
光と影のことわざを見てもわかりますよね。
光は
- 脚光を浴びる
- 光彩を放つ
など、プラスのイメージなのに、
影は
- 影が薄い
- 影を落とす
のように、マイナスのイメージですもん。
絵を描くと?
ところが、絵を描いていくと、
影があるか?ないか?は、とても大きな問題で、
絵が下手であっても、影の重要性には気づきます。
でも、これって、すごく不思議です。
普段は気にも留めていない影。
なのに、絵を描く時だけは、影の存在感が大きくクローズアップされるなんて。
私自身は、今さらながらに、これを経験したわけですが、
正直言うと、
影など見向きもしなかった、今までのン十年間。
なんか、すごくもったいなかったなぁ・・・
とすら思っています。
テクニックというより、哲学みたいな感じ
しつこく言いますが、
私は画家になりたいわけではありません。
だから、テクニックとかは、別にいいんです。
それほど、絵に情熱を感じているわけでもないし。
ただ。
絵を描くことが、哲学に通じている・・・
そんな気分にはなっているのは確かです。
影の哲学
そうそう。
影の哲学として有名なのが、プラトンの「洞窟の比喩」です。
洞窟の比喩とは、
縛られ壁に向き合った人々は影だけを見て、それを実体だと思い込んでいる、
というもので、
深い意味はいろいろあるのですが、
とりあえず、私自身は、
- 人間が見ているものには、限界がある。
- どうしても、先入観(バイアス)に引っ張られる。
だから、注意しておこう。
そういう戒めとして「洞窟の比喩」をとらえています。
ただ、
こうした先入観(バイアス)は、注意したところで、
全自動で発動するものです。
だから。
私の場合は、
絵を描くこと=自分の中の先入観の存在に気づくためと言ってもいいかもしれません。
まとめ
絵を描くこと、影を描くこと、
そのためには、対象物も影も、両方、しっかり見ないといけません。
そして、絵を描いてみると、
自分の先入観が、どれぐらいのものなのか?
即座に、自分でわかる!ところがすごい・・・んです。
特に、影に関しては、描くのは、本当に難しい!!
影には濃淡がありますからね。
もちろん、それを表現できない技術不足は否めませんが、
目的は、「フラットに見るための練習」です。
だから、性懲りもなく、次も挑んでいきたいと思います。