高校の美術の授業依頼、描いていなかった石膏像を描いてみました。
それが、あなた。
ひっどいデッサン狂いで。
一生懸命、右脳を使って描いていたはずなのに・・・。
でも、原因は明らかです。
初心者の勘違い
そもそも、初心者のくせに、
しかも、練習量も全然足りないくせに、
真っ白なスケッチブックに、いきなり描こうとした。
これが、大間違いの元でした。
初心者って、これ、やりがちですよね。
最初は、しおらしく先生の言う通りにやるんですが、
それで、うまくいくと、
途端に、初心を忘れるんです。
だから、初心を忘れて描いた絵は、全部、消しゴムで消しました。
写真とっておくと良かったですね。
ほんと、ひどかったから。
コリータ・ケントのファインダー
コリータ・ケントのレッスンに、ファインダーを覗く、というものがあります。
絵を描く人がよくやっている、アレです。
で、先日、机の整理をしていたら、こんなものが出てきました。
すっかり忘れていましたが、
そういえば。
絵が描けるようになりたい・・・と、昔、買ったんでした。
つまり、
ファインダーを使えば、
- 目の位置はどの辺?
- 鼻の大きさはどれぐらい?
- 影はどのあたりまで来ている?etc.
こういうことを、ちゃんと確認できるわけです。
※グリッドがあれば、なおさら確認しやすくなります。
奥行による目の錯覚
だから、もう一度、初心に戻って、確認しながら描きました。
おかげで、少しだけ、ましになりました。

まだまだ、下手ですが・・・
ただ、
描いている間じゅう、
「え?こんなに、狭い?」
「え?ここまで?」
という疑いの声が、ずっと頭の中で響いておりました。
模写している石膏像を手で測りながら、
- 「あぁ、このくぼみは、大体、画面の半分ね」とか
- 「小鼻の真上に目頭があるな・・・」
とか確認している時はいいんです。
実際に、描き始めると途端に!その割合が間違っている気がしてしまうんです。
それを抑え込むために、思い出したのが、「内なる画家の眼」で実際にやってみた実験です。
自分の目にダメ出しをする実験
どんな実験か?というと、
同じコップを2個、手前と奥に置きます。
それを、少し離れた位置から見るのですが、
- 最初は、両目で普通に見ます。
- 次に、紙をまるめて望遠鏡のようにし、片目で眺めてみます。
すると、どうでしょう?
両目で見た時には、どちらのコップも同じ大きさに見えますが、
紙の望遠鏡で見ると、その大きさは、全然!違うのです。
「同じコップだ」・・・という認識が、大きさを同じに見せてしまうのです。
これは、日常生活においては、非常に便利な機能ですが、
絵を描く時に、これが発動してしまうと、デッサン狂いが起きてしまいます。
まとめ
今回、たまたま描いてみたのが、石膏像でした。
この石膏像。
顔平たい族の日本人とは違い、非常に彫りが深い顔立ちです。
しかも、正面でも、真横でもなく、角度がついていたため、
余計に勘違いが起こりやすかったように思います。
それにしても、
たまたま選んだ題材のおかげで、非常に良い勉強になりました。