絵を描くといっても、
有名な画家になる・・・という話ではありません。
ここでお話しているのは、
とりあえず「見たままを描けるスキル」のことです。
何故?見たまま描けないのか?
そのスキルを身に着ける前に、
何故?見たまま描けないのか?を知るのが良いと思います。
「脳の右側で描け」では、
それは、すべて左脳が邪魔をしているせい・・・だと言います。
だから、左脳にはちょっくらお休みしてもらう必要があるんです。
そのために、ぜひ、挑戦してもらいたい面白いレッスンがあります。
それは、
「絵をさかさまにしたままで、描ききる」
という方法です。
理屈としては、
左脳は「言葉」をつかさどっています。
だから、絵を見て
- 「これは、眼鏡」
- 「これは、手」
- 「これは、服の襟」
という具合に、名前をつけてしまうと、
「目の前にあるものを見たまま描くのではななく、自分の中にあるイメージを引っ張り出して描いてしまう」
のだそうです。
ところが、絵をさかさまにするだけで、
そうした「名前付け」は、しにくくなります。
つまり、わけのわからない形であればあるほど、見たまま描けるようになる(右脳が活躍する)のです。
というわけで、本の中にあったピカソとルーベンスの名画をまねてみました。
ポイントは、描き終わるまで、見本はさかさまにしたままの状態にしておくことです。
描き終わった後、ひっくり返してみたのが、こちら。
大事なのは、描ける自信
たとえ真似であろうとも、
- うまく描けたか?どうか?
- 「あれ?割といけてる。」自分で、そう思えるか?どうか?
は、今後のモチベーションにつながっていきます。
「な~んだ。絵を描くって、才能じゃなくて、訓練だったんだ。」
そう思えるだけで、全然、気分が違います。
画家だって「ズル(?)」してた
さらに、
絵を描く訓練をしているうちに、
自分がいろんな思い込みをしていたことに気づかされます。
たとえば。
有名な画家は、みな、才能あふれる天才だったのだ。
だから、さささっとデッサンも描けてしまう。
そう思い込んでいました。
でも。
現実には、絵を描くために、大掛かりなグリッド装置を作ったりもしていたようです。

グリッドを通してモデルを見ると、正しい絵が出来上がります。
ちなみに、ドガもグリッドを利用していました。
それを模写したのが、下記です。
ドガが描いていたグリッドごと、まねて描いてみました。
※グリッドがあったので、さかさまにはしませんでした。
まとめ
絵を描く練習をする・・・
というのは、新しい発見の連続です。
もちろん、写実的な絵が描けたところで、画家になれるわけではありません。
でも、
絵を見たまま描けるようになるということは、
見る目が変わるということです。
それは、ありとあらゆる仕事や学びに通じている。
最近、それを強く実感しています。
それに、なんといっても、描いている間は、自分の心の海が静かに落ち着きます。